看護学生B子さん、母性看護学実習にきて、正常妊娠・分娩後の褥婦さんの受け持ち開始となりました。
他の領域実習と同じように第Ⅰ部看護診断の11のパターンから分析しようとすると、リスクだらけのアセスメントをしがちで、ハンドブックは使いづらいという。
大丈夫です、実在型の看護問題ではなく、ヘルスプロモーションで考えればよいです。
それでは、一緒に考えてみましょう。
”第Ⅱ部ヘルスプロモーション診断” の章には ”パターン” が無い!?
受け持ち褥婦さんの 妊娠・分娩経過に、正常からの逸脱がみられないのなら、看護診断のタイプはヘルスプロモーション診断ですね。
看護診断ハンドブック(出版:医学書院)を参考にするので、”第Ⅱ部ヘルスプロモーション診断”を使いましょう。でもこの章には”パターン”が無いですね。
パターンは、第Ⅰ部 看護診断 の11パターンを参考に分類し、診断名は第Ⅱ部 ヘルスプロモーション診断 の診断名を採用する・・・こう考えるとわかりやすいですね。
”第Ⅱ部ヘルスプロモーション診断”にある診断ラベル
第Ⅱ部ヘルスプロモーション診断-ラベル |
健康管理促進準備状態 、母乳栄養促進準備状態、 体液量平衡促進準備状態、 栄養促進準備状態 、排尿促進準備状態、 乳児行動統合促進準備状態、 セルフケア促進準備状態、 睡眠促進準備状態 、安楽促進準備状態、 開放的意思決定促進準備状態 、意思決定促進準備状態 、知識獲得促進準備状態、 希望促進準備状態、 パワー促進準備状態 、自己概念促進準備状態 、コミュニケーション促進準備状態 、家族機能促進準備状態、 ペアレンティング促進準備状態、 パートナーシップ促進準備状態、 出産育児行動促進準備状態 、コーピング促進準備状態 、地域社会コーピング促進準備状態 、スピリチャルウェルビーイング促進準備状態 、家族コーピング促進準備状態、 レジリエンス促進準備状態、 信仰心促進準備状態 |
”第Ⅱ部ヘルスプロモーション診断”には26個の診断ラベルがあります。
受け持ち褥婦さんの看護診断は、この中から当てはまるものを選ぶということになりますね。
その際、それぞれの看護診断ラベルの定義や診断指標からズレないことが重要です。
看護診断から逆算してS情報O情報を整理したらスッキリわかる!
ゴールを見据えていれば、必要な情報を意図的に収集できる、つまり退行性変化、進行性変化、育児方法、母親役割獲得などの経過を観察しながらかかわっていくということですね。
例えば、#健康管理促進状態 では、褥婦さんが、産褥復古しながら、かつ退院後の健康が維持できるというところを意識してアセスメントします。各看護診断の定義に従うことを意識するといいですね。その人の持っている力(強み)にも着目しましょう。
いくつかの当てはまる診断ラベルは、ゴールによっては統合します。そして#1,#2・・・・・など、優先順位をつけましょう。
それぞれの診断に対する看護目(期待される結果)を設定し、看護計画を立てればよいわけです。
参考にしていただけると幸いです。